Alps 株式会社アルプス技研:会社案内:アルプスエンジニア

日本で技術的なスキルを高め、将来は日本語と英語を駆使できる国際エンジニアを目指したいですね-孫

プロフィール

中国山東省出身 青島科技大学 日本語能力試験2級
長野での一人暮らしも一年以上。「自然が豊かで美しい長野が気に入っています。自炊もできるし、日本料理もお刺身をはじめ大好きです」とのこと。仕事や日常生活のコミュニケーションに問題はないが、年末に実施される日本語能力試験の1級を取得するため勉強中。また社内のロボットコンテストに出場するチームのリーダーも務める。「楽しいけれど、皆の意見をまとめるのが大変です(笑)」

大学在学中に、アルプス技研の選抜試験に合格しました

私は山東省中部の臨沂という町の出身です。子どもの頃から大学に入ることが大きな目標でした。実家は農家ですが両親ともに大学進学を勧めてくれたので、一生懸命努力しました。生徒数が1万人もいる高校に通い、成績はクラスで3番目くらいでした。努力の甲斐あり、第一志望であった青島科技大学へ合格。将来への道が拓けたようで本当に嬉しかったことを覚えています。

3年次の終わり頃、大学と提携関係にあるアルテック青島(アルプス技研の現地法人)が選抜試験を行うことを知りました。合格すると日本語や専門技術の研修を受け、日本企業で仕事ができる、このプロジェクトに興味をもちました。もとよりクルマや家電製品を始め日本製品の素晴らしさは、誰もが認めるところであり、憧れでもありました。日本で仕事をしたい。技術力を身に付けたい。そういう想いで選抜試験に応募しました。学内で約400人が受験し40人が合格。幸運にもその嬉しい通知は、私のところにも運ばれてきたのです。

1年間以上の日本語と技術研修を経て、大きな期待とともに来日しました

4年次では、大学内にある「アルプス国際エンジニア教育センター」での教育プログラムと大学の授業とを並行して受ける生活になりました。人並み以上に勉強はしていましたが、ますます遊ぶ時間がなくなりました(笑)。教育センターでは1年間、日本語の特別教育を受けました。中国人にとって日本語は漢字によって意味を捉えることができるため英語よりも学びやすい言語です。ただカタカナやひらがなは難しいです。それと日本語独特の「あいまいな表現」、これは今でも理解するのが難しいですね(笑)。技術研修では機械加工、制御技術などの学習に始まり、JISの業務練習、Solid WorksやCADの日本語版のトレーニングなどの教育を受けました。大変でしたが非常に充実した1年でしたし、目標があるから少々キツくても頑張ることができました。

2006年7月に大学を卒業し、引き続きアルプス技研独自の教育施設である「ALPS青島教育開発センター」にて日本向けのブラッシュアップ研修を受けました。来日は忘れもしない9月1日でした。空から見た日本はとても美しかったです。緊張感はありましたが、それ以上にこの国で頑張ろう、自分の未来をつくるんだ、という期待感のほうが大きかったですね。

長野で日本でのキャリアがいよいよスタートしました

去年の6月からは精密機械メーカーへ勤務しています。多品目の機器を生産しているメーカーで、私は主に中国向け機器の設計を担当しています。基本的に受注生産で、お客様からの依頼が入り、仕様書を作成し、検討していただき、OKが出て設計に入っていきます。外装からパーツごとの機構設計も任され、試作、調整、生産まで関わっていきます。今も自分を一人前だとは思っていませんが、最初の頃は特に大変でした。でも、難しいからこそ勉強になります。分からないことはまず自分で考えて調べて、工夫するよう心がけ、それでも解決できなければ先輩に聞くようにしています。

まだキャリアが浅いのですから、自分としては分からないことを恥ずかしがらず、チャレンジ精神をもって仕事に取り組みたいと思っています。試行錯誤しながらも、すでにいくつかの機器を設計しました。自分が設計した機器を製造現場で組み立ててもらっているところを見たり、あるいは出荷に立ち会ったりするときは、心から嬉しいし充実感を覚えますね。

省エネをテーマにした仕事に取り組みたいですね

長野では、営業所でも勤務先でも皆さんによくしていただいて、環境は最高です。生まれて初めて雪を見たときは驚きましたが(笑)。休日にはスキーやフットサルなどを楽しみ、私たち中国出身のエンジニアが講師になって定期的に開催している「中国語講座」にも営業所のメンバーが大勢参加してくれています。生活や仕事上の問題、悩みは特にありません。長野営業所には、18名のアルプス青島エンジニアがいますが、何かあれば所長をはじめ先輩に相談するという、サポート体制があります。私も含め中国出身のエンジニアがのびのび仕事に向き合えていると思います。特に所長は非常に優しく私たちを温かく見守ってくれ、とても感謝しています。

これからの目標は、まず当分の間は日本でキャリアを重ね、技術力を身に付けていきたいです。昨今の環境問題に少なからず関心があり、できれば省エネをテーマに機械設計に取り組みたいですね。将来的なことはまだ漠然と考えているだけですが、日本語と英語に磨きをかけ、国境を越えて活躍できる国際エンジニアを目指したいと思っています。

営業所長(2008年7月現在)

鈴木 秀樹

営業担当から
「健全な順応化」プロセスを営業所が担うという点で、
このモデルの優位性を実感しています。

長野営業所には現在18名(2008年7月現在)のアルプス青島エンジニアが勤務しています。このうち10名は孫君と同じ2期生で、すでに数度の契約更新をいただいており、その実績から本格的なブリッジエンジニアとしての活用を検討していただけるお客さまも出てまいりました。

彼らの最大の魅力は日本の大学生が失いかけている貪欲なまでの向上心にあります。この向上心があるからこそ、技術の修得もコミュニケーションスキルの習得もうまくいくのだと思います。

しかし、どんなにやる気があるからといって、またどんなに日本語を学習してきたからといって、何の不安もなしに他国の地を踏む人はそう多くありません。私たちが海外旅行する際にエージェントを必要とするように、彼らも日本の生活に馴染んでいくまでには、きめ細やかなサポート体制が必要です。長野営業所では、技術マネージャーやサブ技術マネージャーが中心となり、営業所のメンバー全員が協力して生活必需品を譲るなどの支援活動をしたり、彼らを中国語会話の講師として教室を開くなどのさまざまな交流会を開いています。ちなみに孫君は社内で開催されるロボットコンテストのチームリーダーも務めています。

優秀な海外の人材を誘致するにはさまざまな方法がありますが、いずれの場合でも彼らが必要とする「健全な順応化」というプロセスを誰かが担わねばなりません。アルプス青島エンジニアの育成モデルでは営業所がその役目を果たすため、非常に優位性のあるしくみだと考えています。